夜の街は、昼間の喧騒とは別世界だ。 neonの光が閉店した店のシャッターに反射し、幻想的な影を作り出す。その中を、私、大学生の晴香は一人歩いていた。友人との飲み会が長引いて、気づけば最終電車を逃してしまったのだ。 「もう少しで家かな...」そうつぶやいたその時、耳に奇妙なささやきが届いた。まるで誰かが耳元で囁いているような、それでいてどこからともなく聞こえる声。私は立ち止まり、辺りを見回した。しかし、人影はどこにもない。 「気のせいかな...」と再び歩き出そうとした瞬間、再びその声が。「助けて...」まる ...